日誌2001年2月

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2月24日

 昼にOJから電話がかかってる。半年ぶりぐらい。ヨガ教室に通い始めてインドにまで行った彼女は、お土産を買ってきたから、会ったら渡すと半年前に電話で言った。そして、自分の教室のヨガの先生に会わないかと誘った。彼女がインドから帰ってきて1ヵ月以上経ち、あんまり時間が経つと、間の悪いお土産になるのではないか、と私は考えていた。ヨガ教室で非会員が先生の話を聞けるのはいついつ、ということばかりメールで書いていたので、私の第一目的は、あなたが渡したいと言っていたインド土産を受け取ることであって、ヨガの先生に会うのが第一ではない、と返事を書いた。

 すると、1)お土産は分かち合いをする人のために買ってきたのであって、あなたのために買ってきたのではない 2)もので釣られて来られたのでは先生に失礼だし、あなたのためにもならない、という内容のメールを居丈高な文面で送ってきた。付け足しに、ある人物の連絡先を教えてほしいと書いてある。私は、その文面に呆れて(お土産が何であるかも聞いていないのに、それを欲しくてしょうがない人物と私を推定していることに呆れた)、その人物の連絡先だけ書いた返信を送り、その後、互いに音信不通になった。

 中野の古本屋に行く予定だから、都合がついたら私に会いたいとのこと。が、今日は先約(下記の飲み会)があるのでパス。今でもヨガ教室には通っているようだが、一時の熱狂は冷めたようだ。デスクワークの仕事は辞め、今は銀座の料亭で仲居さんをしているという。一人で行けるような店なら行くよ、と言ったが、一流企業の接待に使われるような料亭だということで、私には縁のない世界のようだ。ちなみに、このOJは「随想」の「愛の人」に出てくる女性と同一人物です。

 夜、たまみさん幹事の飲み会。一応、名目は(い)さんの転勤前のお別れ会と1年遅れの私の東京お帰りなさい会だった。が、(い)さんの転勤はどうやらないらしい。たまみさんにも(い)さんにもTさんにも久しぶりに会う。可笑しい会話。(い)さんのGFも同席していた。彼女はこのサイトをくまなく読んだという。私を知らない人が、このサイトを読んだ感想というのは聞いたことがないので尋ねたら、「日常の断片」などを読んで、それまで仕事の愚痴などを言っていたけれど、自分はまだ幸せなのかも知れない、と思ったとか。「下には下があるってこと?」とまとめたら、みんな笑っていた。楽しい夜でした。ええ。2次会のカラオケに遅れてきたHさんの熱唱「イヨマンテの夜」は、私のたってのリクエスト。その熱唱にみんな腹をかかえて笑った。


2月22日

 寝る前にメール・チェックしたのに、朝、チェックしたら7通もメールが届いている。何だろうと思ったら、内4通が差出人なし・本文なしのウィルス添付メール。1通はウィルス配信に利用されたメール・マガジンからの注意のメール。ま、どのみちMacには感染しないんだけどね。

 昨日、書かなかったこと。ダンディ社長との打ち合わせの前に、渋谷のビック・カメラに寄った。CDソフトの傷を修復するサービスを受け付けているという報道を、以前にTVで見たからだ。ある日、新宿店で申し込もうとしたら、新宿店は受け付けていないので、渋谷店か池袋店に行って下さいと冷淡に言われた。渋谷で降りることは滅多にないので、この日、寄ってみたのだった。1階で尋ねると、そんなサービスしていないと言われる。TVで報道されてましたよ、と言うと調べ直しに店員は奥へ行ったまま戻らなかった。5分ほどして戻ってくると、2階で受け付けているという返事だった。2階に行き、CDを修復したいのですけど、とカウンターで言うとあんちゃんの店員は「修復? 修理でしょ」と言う。

「修理でもいいですよ。お願いしたいのですが」

「どうぞ」

 傷を直したいCDを取り出すと、「CD自体をどう修理するんですか?」と受け取ったCDを眺め、笑みを浮かべて言う。横で作業をしていた女性店員が、そこで割って入った。

「以前は、そのサービスをしていたのですが、現在は渋谷店では受け付けていません」

「新宿店で、渋谷か池袋に行ってくれ、と言われたんですよ」

 その女性店員は、礼儀正しく、詫びを言い、あんちゃんに指示を出した。

 指示を受けたあんちゃんのばつの悪そうな表情。が、自分が、そのサービスを知らなかったことや、横柄な応対には一切、詫びなかった。割って入ってくれた女性店員には悪いが、あんな店員がいるんじゃ、二度と使わないぞ。


2月21日

 昨日の「日刊ゲンダイ」に「知らない間にあなたのパソコンデータが盗まれている」という記事があった。パソコンから漏れている電磁波を傍受すれば、同じ画面を見ることができるという内容。原理は理解できる。言われてみれば確かにそうだ、と思う。昔読んだ「ラジオライフ」のFAX傍受の記事を思い出した。ただ、800m離れた所でも傍受できるというのは、にわかに信じがたい。曠野に1台パソコンがあって、そこから800m離れたところに傍受者がいるというなら解るけどね。そうしたパソコンの電磁波漏洩をなくすためのグッズの紹介があった。株式会社コトヴェールのノイズキラーという商品である。検索して見てみたが、DOS/V用しかなかった。

 今日、渋谷の東急ハンズで実物を見る。やっぱりMac用はなかった。(い)さんだったら、だからMacはダメなんですよ、と言うかもしれない。がっくり。

 同じく昨日の「日刊ゲンダイ」に静電気の記事があった。静電靴というグッズの紹介があった。シモンという会社の靴。電話して尋ねたら新宿の作業服店で売っているという。作業服店って何故か好きです。実用的な物が安く売っているから。

 ダンディ社長と打ち合わせ。社長の会社に入社することを合意。リサイクルの話とか政治の話ができたのが今日の収穫です。こういう考えの社長の元なら、仕事がきつくても働けると思う。


2月20日

 2月13日の日記に書いた外注が来社。半分だけ持ってきました、という。「残りはいつになるんですか」と尋ねると「来週」とのこと。ほんとに半減期みたい。


2月18日

 S社の社長から電話がかかってくる。1年ぶり以上の会話。『瞑想の心理学』の著者・可藤氏が以前、メールで推薦してくれた本が、S社の出版物だった。インターネットの本屋さんに注文していたのだが、2ヵ月近く「在庫確認中」とあって、再三問い合わせたら、結局「在庫なし」ということでインターネットの本屋は平謝り。ヤレ本(傷んだ本)なら1冊ぐらいあるんじゃないかと思って、S社に電話したのだった。社長に直接頼むようなことではないけど、どうしても欲しかったので連絡下さいと事務員に伝えておいた。

S社の社長は善人だが、商売下手で、人によく騙される。今回の本は買うつもりでいたのに、電話で話すとまたしても「倉庫に1冊あるはずですから、差し上げますよ」という。嬉しい面もあるけど、それを続けて会社傾いていたら、素直に喜べん。どれくらい商売下手かというと、限定300部という刊行物で在庫を唸らせてしまうぐらい商売が下手です。それぐらいフツーなら予約で売り切るでしょう。

今度、会って一献しましょうと。いつだろ。


2月15日

 仕事の後、吉祥寺へ。Phewがヴォーカルをとっているバンド、NOVOTONOのライブ。会場でNOVOTONOのCD-Rを買う。ついでに以前にアリダで出したアルバムについて尋ねる(買いそこねたままお店で見かけなくなった)。売り子がしどろもどろしていたら、つい「あ、Phewさん」と言葉を投げる。私のすぐ横にPhewが床に腰掛けて座っていた。驚き。初めてPhew本人と言葉を交わす。11月のMOSTのライブ(この時の様子は今出ている「ミュージックマガジン」に記事が載っている)の帰りには、階段に座っていたPhewに「ありがとう(関西イントネーション)」と至近距離(10cm程度)で言葉をもらった。あれも余りの至近距離に驚いたが、あの時はこちらは会釈しただけだった。

 演奏。さすがキャリアの長いミュージシャンばかりで隙のない演奏でした。カッコイイ。途中、アニメ『ガンバの冒険』のエンディング・テーマのカバーがあった。好きなアニメの、好きな歌だったので、これまた驚き。

 Phewの眼差しは醒めていて、そして優しい。


2月13日

 2月6日の日誌に書いた外注から宅急便が届く。中には仕事の一部分だけ仕上げたものが入っている。手紙はない。明日、こちらに納品に来る約束だった筈なのに、なんでわざわざ前日に一部だけ宅急便で届けるのか不思議なので、先方に電話する。すると――、残りは明日までに仕上がりそうにないという。

「で、いつになりそうなんですか」

「来週になります。……残りは来週でよろしいでしょうか」

「よろしいでしょうかって、何で毎回来週になってしまうのか、それが私には不思議なんですが」と言っておく。

 課長に報告すると、課長は苦笑しながら一言つぶやいた。

「まるで半減期みたいですね」

 ちなみに課長は今日、一日中、寝癖頭だった。


2月9〜12日

 仕事の後、池袋へ。M田さん、N宮さんとの3人で酒飲みながらの世間話。KSDがどうの、機密費がどうの、エストラーダがどうのとフツーのおやじ3人の世間話であった。

 行く前から風邪でグロッキーだった。酔いよりも咳と悪寒でまいる。終電間近の電車はしかし、またもや人身事故で止まる。30分ほどして再開し、帰宅するとそそくさと布団にはいって寝た。

 体温計で計らなかったので何度あったのかわからないが、高熱で目が覚めているのか、幻覚を見ているのか、夢を見ているのかよくわからない。繰り返し繰り返し同じ光景を見た。非常に具体的な光景であったにも拘わらず、言葉にしようとするとすり抜けてしまう。

 遊びに来るN田くんを駅に迎えに行くまで、ほとんど寝ている。人が遊びに来るのは久しぶりであるから、彼が来るのも久しぶりだ。彼がこの前、来たのは彼の離婚書類に私がサインするためだった(立会人のサインが必要なのである)。あれはいつだったかね、と私が問うと、2年以上前じゃないか、と彼。2年前はまだ私は東京に帰ってきていません。忘れたいからかと自分で言っていたが、話を聞いていると去年の秋にタワーレコードであった灰野敬二のタワーレコード・インストア・ライブを元奥さんと行ったという。おいおい。

 職場に遅刻したときに真顔で「いやあ、途中で地底人に会っちゃって」と言うと、「コイツはホンマものの馬鹿だ」と思ってもらえるということをケラケラ笑って話していた。それが通じる会社というのも凄いが。彼は職場にいい加減ストレス溜まっているので、仕事そのものは真面目にやるが、その他はもういい加減にしているらしい。聞いていると確かに不条理の固まりのような職場なので、真面目にやるのが馬鹿らしくなるのは理解できる。

 こんなこと書くと、N田くんが3枚目っぽくイメージされるかも知れないが、彼はもともと美形である。大学入学時のことだ。名簿からするとクラスに女性は2名しかいないはずなのに、教室に女性が3名いる、と誰もが思った。しかも、実際の女性2名よりも彼は綺麗だった。具体的にいうと、青池保子の『エロイカより愛をこめて』のエーベルバッハ少佐を華奢にしたような感じ。

 その頃の彼は全然生活臭がなかったけれど、さすがにお互い年をとったので生活感がにじむ。今はエーベルバッハというより諸星大二郎の『妖怪ハンター』の主人公、稗田礼二郎の方がイメージが近い。両方知っている人は、容易に想像つくだろうが、彼は相当に長髪です。マンガは知らない、という人はゆらゆら帝国のベースの人を華奢にした、とでも想像して下さい。N田くんもベースを弾きます。

 そういえば、彼はまだこのサイトを見つけられない。「タイトル教えようか」と言ったら、「それ、答えだろ。探す」とのこと。えらい。

 彼が帰って、また寝る。高熱で、また夢だか幻覚だか判らない映像を延々見る。といっても、今回は言語化できる。名古屋の街(ということにその夢の中でなっている。実際の名古屋の街並みには似ても似つかない)の中で何かを探しているのか延々――といってもグルグルではなく一方向に歩き続ける。これも繰り返された。途中、掲示板に遊びに来てくれるたまみさんと(い)さんが一度だけ合流した。たまみさんが和菓子屋を見つけて、ここに入ろうと言う。目的(不明ではあるが)そっちのけで、3人してそのファミリーレストラン風の和菓子屋に入った。

 延々一人で歩いて、夢の中の架空の名古屋の日が暮れる。様々な人のあふれんばかりの色々な思いを無音の内にからめ取って空の向こうに溜めるかのように、懐かしくて温かいようでいて不気味な夜だった。

 日曜の朝には、少しは熱が引いたので、布団の中で本を読んで過ごす。まるで老人ですね。井筒先生の本(『意識と本質』)をごろ寝しながら読む。罰当たりか。

 月曜日もほぼ同じ。休みだから行楽に行くという習慣はそもそもないので、休みを無駄にしたとは思わなかったが(実際、読書は進んだし)、時間をかけて書こうと思っていた手紙が書けなかったのは失敗だった。火曜日まで風邪を引きずって仕事を休むことになったら馬鹿らしいと思い、葛根湯を買いに行った。病院も薬も嫌いなのでなるべく寝るだけで治したいのだが、やむを得まい。


2月8日

今日発売の「週刊新潮」を見たら、「日常の断片2」の「自虐パフォーマンス」に書いた老婆のことが載っていた。私の印象では70歳過ぎぐらいだと思っていたが、記事によるとまだ52歳だという。題して“「テレ朝」スクープ「車椅子女性ホームレス」のホントの正体”。

以下、記事の抜粋。

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「嫌がらせをしたのは彼女の方ですよ。(中略)自分だけ正しいと思い込み隣人を非難していたのです。たまらず彼女の両親に相談しました」

 結果、磯田さん〔引用者註――件の老婆のこと〕の父母が店を閉じさせたのだという。

 さらに、彼女に保護してくれない、と訴えられた行政側も困惑を隠しきれない。

「確かに彼女は生活保護を希望されました。路上生活者は住所がありませんので、 まず緊急宿泊センターに入ってもらい、そこで相談することが必要です。でも、彼女は施設に入るのを拒否し続けているんです(後略)」

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(抜粋終わり)

そして本人談――。

「カンパは1日1、2万円になるの。10万円稼いだ日もあった。残飯なんて食べたことはない。あんなのは犬畜生のやること。私だってプライドがありますよ。お金がなくなると野宿し、たまったらまたホテルに泊まるんです」

1日に2万なら、私より稼いでいるぞ。

華厳の北さんが掲示板で井筒俊彦先生の名前を出したので、『イスラーム哲学の原像』を読み直す。いい本です。

帰宅するとN宮さん(「職場の虚脱」「HM社編」参照)から電話がある。年賀状を出したのに返事がなかったので、どうかしたのかと思っていたが、元気そう。M田さんから、会わないかとの電話がN宮さんところに来たので、一緒に会おうという話。M田さんとN宮さん、それぞれには去年も会っているが、3人一緒というのは、私が東京を去る直前だったから、3年以上前になる。

明日、池袋で、ということに。さて何が話されるのか。


2月7日

大予言でKの本と一緒に買ったトマティス・メソッドの本を読む。語学学習のシステムとしては知っていたが、ストレス解放や能力開発に使えるというのを具体的に知る。脊椎に共鳴させるように発声する発声法は面白そう。習いたい。ネットで検索して日本トマティス・センターのサイトを見つける。今度、無料体験を受けよう。


2月6日

外注の人が来る約束が2時。3時半になっても来ないので先方の会社に電話する。事務所の人間はそちらに向かっているはずとつっけんどんに応える。12月20日に書いた外注と同じ人。それから少しして電話があり、「もう少しで着きますので」と言う。結局4時に来社。まだ出来ていない分があるので、それは来週届けます、と言う。そもそも、昨日の納品だったのを、「体調が悪いので」という理由で今日になったのだから、仕事そのものはでき上がっていていいはずなのだが。というか、毎回毎回、残りは来週に届けますと言って、もう1ヵ月だ。その時は事務的なやりとりだけで帰ってもらった。先方が帰ってから納品されたものを確認すると、説明されなかったものにも仕上がっていないものがあるのを見つける。その納品があったら、それを受けて仕事をしようと思っていた思惑はすべて潰えた。私はこういうことには頭に来ないが、やる気は失せる。

普段ならなるべく残業して収入を確保するのだが、やる気が一気になくなってしまったので、早く帰る。珍しく渋谷で買い物。それから中野の大予言に寄ってクリシュナムルティの『英知の探求』を買う。私が高校生の時に初めて買ったKの本である。Kの本は売ったことがないのに、この『英知の探求』は二度もなくなっている。誰かに貸したまま戻ってこなかったのかも知れないが、誰かに貸した覚えもない。そんなわけで、思いで深い本なのに手許になかった。出版当時の定価が1300円が、大予言で3000円。でも、この本は改めて読みたいのだ。


2月5日

帰り道、BOOK OFFでボニー・ピンクの「Let go」を買う。収録曲の一つ「過去と現実」という曲が印象に残っていたため。

W先生から年賀状が来る。W先生はいつも旧正月に年賀状を下さる。面白い講座を始めたようなので受講したいが、お金がかかるよなぁ……。去年の今ごろは気功を習おうと思って受講したけれど、例のT氏の件で、それどころではなくなってしまったのだけれど、出席しなくてもお金は払わなくてはならないので40万円、無駄にした。私にとっては小さな額ではない。人生勉強の学習料?


2月4日

立春である。それを意識したわけではなかったが、年末よりもよっぽどふだんの年末っぽいことをした。まぁ、年末以上に部屋の片づけをしたというだけのことなのだが。私の新年はおそらく今日から始まるのだ。

自分が心であるということが何というか不思議である。不思議に思うようになった。この薄っぺらな存在(存在なのか?)が、「自分」だと思っているということが不思議である。


2月3日

アメリカで、ブッシュ新大統領の肖像入りの200ドル札が発見されたというニュースが放映されていた。額面200ドルの真札は存在しない。これは偽札というのだろうか(遠い昔、日本では赤瀬川源平氏の0円札というものがありましたね。ただ、あれは肖像はのっぺらぼうにしているが額面以外は真札の模写)。犯人はこれで買い物をしておつりをもらったという。単にそのお店の売り子が馬鹿なんじゃないか。

今朝、見た夢にS光さんが出てきた。一時、私が私淑していた人である。市井に隠れた達人であった。夢の中で私はある強力な護符を持っていた。ただ、その力がどういう性質のものか判らないので、私は、その護符の上にそれを浄化するための別の呪符を置いていた。S光さんにその力の判別をしてもらおうとしていたようだ。

上に載せた呪符をめくり、その強力な護符を見たS光さんの表情は怪訝なものになった。「リウカちん、これを使うつもり?」

どうも上に載せた呪符でどうこうできる範疇を超えて強力なものだったらしい。はっきり言わなかったが、それが邪悪な性質を持っているかのような眼差しでS光さんはその護符を見た。件の護符はそれ自体、生きた存在であって、まるで、突然にそれが目覚めたかのように、異様な圧迫感と眩暈が急激に私を襲った。夢の中であったにもかかわらず私の胸苦しさは相当なものであった。

制御できない力には手を出すな、という警告か。立春の時期に見るというのもなんかねぇ。


2月2日

12月31日の日誌に私はInternet Explorerの不具合にについて書き、「解決方法を知っている人がいらしたら教えて下さい」と結んでいる。その後、その原因は判明した。ダンディ社長のような奇特な人がいるのだから、このサイトに奇特な人が訪れて回答することもあるかもしれないので、先に自己レスしておきます。

何かが終わりそうな感覚がある。脱げ落ちるというか。問題は解決するものではなくて、問題でなくなることによって終わるというのは本当だと思う。その思慮の徹底というか、感覚の把握というか、それに対して耳を澄ますように身を澄ましている。

話は飛ぶようだが、お金はほしいですね。ダンディ社長の部下になったら金銭面では苦労はなかろう。でも、私みたいな無愛想な人間を管理職にして大丈夫なの? それ以前に、あの会社は出入りが激しくて、この4年間で変わらないのは林さんと社長だけだ。やっていけるのか?


2月1日

アメリカで大量殺人の用意をしていた19歳の青年が逮捕されたというニュースを読む。爆弾や銃火器を揃えてまさに決行寸前だったが、爆弾は使うとなくなってしまうからと思い、青年は一式を記念撮影して現像に出した。現像にあたったドラッグ・ストアの店員が警官の娘で、被写体が爆弾であることに気付き父親に通報。それで惨事は未然に防がれたとあった。大量殺人のために武器弾薬が実際に用意されたという恐ろしさと、記念撮影で逮捕されたという間抜けさ加減のアンバランスが何とも珍妙。現像が人手によらずに機械の場合だって、写真を封筒に入れるのは手作業だろうから、記念撮影するなら、ポラロイドやデジタル・カメラを使うとか、あるいは自分で現像するとかしそうなものだが、間抜けな青年だ。ま、誰も死ななかったのだから、結末としては良いのだが。

T美さんからメールが届く(名前の部分だけ改変)。

> リウカさんのHPは各所でオオウケしております!

> うーん、負けた!って感じ。

> このオオウケのニュアンスを伝えるのはむずかしいかも……

各所ってどこだ? オオウケとは何だ? むずかしいニュアンスとは何だ? 今度、尋ねよう。


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