悲しい遠吠え

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私が子どもの頃、住んでいたアパートの隣は大家さんだった。

 猟銃を持っているぐらいだから(日常の断片2の「私の住んでたアパート」参照)猟犬もいた。ポインター犬だった。

 大家は、そことは別にも家を持っていて、段々、別宅で過ごすことが多くなった。それでも、犬はうちの隣の家に繋がれていた。

 何日か悲しい遠吠えが聞こえ、やがて止んだ。

 飼い主にほって置かれた犬は餓死していた。


その犬と私
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