日誌2001年8月

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8月31日

会社の帰りに大盛堂に寄り、ビデオ「やさしいゆる体操入門」「高岡英夫の達人トレーニング」、高岡英夫著「からだには希望がある」(総合法令)を買う。やはり、体が資本だ。命あってのものだねだ。

レジに行くと、裸のラリーズの水谷氏が本を買っていた! 水谷氏も普通に生活しているのだな、とバカみたいに当たり前のことを考えてしまった。それぐらい、水谷氏と生活、あるいは現実というものはそぐわない。灰野さんを街中で初めて見つけたとき(14年ぐらい前)も、どぎまぎしながら、眺めていたが、それを上回るものがある。

こっそり後を付けて、渋谷の交差点で煙草をふかしている水谷氏を眺めていた。21世紀を迎えた渋谷の交差点の夜に、煙草をふかす水谷孝。声をかけるのも変なので、そのまま帰った。

ラリーズを知らない方はここをクリック。

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 S社の社長から電話がかかってくる。1年ぶり以上の会話。『瞑想の心理学』の著者・可藤氏が以前、メールで推薦してくれた本が、S社の出版物だった。インターネットの本屋さんに注文していたのだが、2ヵ月近く「在庫確認中」とあって、再三問い合わせたら、結局「在庫なし」ということでインターネットの本屋は平謝り。ヤレ本(傷んだ本)なら1冊ぐらいあるんじゃないかと思って、S社に電話したのだった。社長に直接頼むようなことではないけど、どうしても欲しかったので連絡下さいと事務員に伝えておいた。

S社の社長は善人だが、商売下手で、人によく騙される。今回の本は買うつもりでいたのに、電話で話すとまたしても「倉庫に1冊あるはずですから、差し上げますよ」という。嬉しい面もあるけど、それを続けて会社傾いていたら、素直に喜べん。どれくらい商売下手かというと、限定300部という刊行物で在庫を唸らせてしまうぐらい商売が下手です。それぐらいフツーなら予約で売り切るでしょう。

今度、会って一献しましょうと。いつだろ。

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これは2月18日の日誌。実は、結局、S社の社長からはそれっきり連絡がなく、本も手に入らなければ、一献もなかった。くれると言ったものを催促するのは気が引けるからそのままになってしまった。

この日の帰路、家に近いBookOffで、その本を発見。購入する。BookOffで品切れの仏教書を買うというのも何やら感慨深い。とはいえ、学術書ではなくて実践についての本で、読みやすそう。


8月27日

●●さんの相棒とメールでやりとり。●●さんには、暗い過去があるとか、傷つきやすいとか書いているのだけど、それなら人のことを侮蔑しなければいいのに思ってしまった。

内容と関係なく、言葉をたたみこむようにかけられると、それだけで傷ついてしまうのだという。内容と関係なく、とわざわざ断っているのが、なんとも。だったら、一方的に日記を書くのはいいとしても、双方向のコミュニケーションである、掲示板などやらない方がいいのではと書いて送った。

それから、●●さんはネットでの議論は嫌いだという。嫌いで終わっていれば個人的な信条だが、すべて不毛だと断定する。そして、その理由が「所詮、顔を合わせない」からというものなのだ。彼女は会ったこともないネット上の友達のために体を張ろうとしたこともあるのだが、議論は不毛でも、友情は成立すると信じているらしい。

「所詮、顔を合わせない」が理由なら、どちらも成立しないだろうに、と私は思うのだが。

ジョジョ風に言うなら「やれやれだぜ」というところだろうか。


8月26日

月月さんと映画「テルミン」を見にいく約束であった。フルメタルジャケットとは行かないまでもハーフメタルジャケットぐらいの装備で現れるという話であったので、楽しみにしていたのだが、朝、「風邪をひきました」と電話があった。残念。

私に会いたいと言っていたLに電話する。寝ていたようだが、うちに来たいというので部屋を片づける。人が来ないと片づかない部屋。私のことを詳しく知っているわけでもないのに、Lは私を信頼してくれる。なんでかな、と思う。一緒にいると落ち着くと言われるのは悪い気はしない。

共通の話題などほとんどないのに、笑っていられるというのは気が楽だ。また、私の目を見て、リウカさんの目は色が薄い、珍しい、猫みたいと言う。

一緒に散歩に出ると、隣町は阿波踊りの祭りをしていた。派手な伴奏なのだが、なぜか私は物悲しくなった。去年の11月に来日したというLはもちろん阿波踊りを見るのは初めてであった。私も、ここの阿波踊りが有名なのは知っていたが、直に見るのは初めてであった。嫌いでもないが、好きでもない。

食事をとった後、Lと別れる。

さて、この日の朝、Yの不在中、YからYの掲示板の管理人を頼まれた人物のページを珍しく見にいくと、私のことを「メールで腰抜かしながらきゃんきゃん吠えた男」と書いていたので、「説明して下さい」とメールを送っておいた。夜まで待って、返事がなかったので、その人の掲示板に次のような投稿をした(一部伏せ字)。

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説明を求む

ここを見に来ることは滅多にないので、1週間遅れの反応になってますが、
その点はお許し下さい。
さて、次のような投稿がありますね。

> ------------------------------------------------------------------------
> あ、一つ言い忘れた name: ●●/web date: 8/18 13:41
> ××××の「メールで腰抜かしながらきゃんきゃん吠えた男」ってのは
> ■■〔リウカ〕さんの事なので。ご了承下さい。
> ------------------------------------------------------------------------

これについて説明を欲しいとメールを送りましたが、返事がないので掲示板に書きます。
私も自由にできる時間がそんなにないので、物事は早くすませたい。
別にバカだとか醜男だとか言われても気にしませんが、
Yさんの掲示板で
Yさんに代理を指名されている管理人に
Yさんに関わることで
「腰抜け」呼ばわりされるというのは私にとって最大級の侮蔑です。
私は●●さんのように怒りっぽくもないし喧嘩早くもない。
そして女性に対してキツイことも滅多に言わない。
が、倫理観が強いと自負されているし、
喧嘩も強いと自負されている●●さんですからはっきり書きます。

それが私に対する最大級の侮蔑であるということが
1)理解できない
2)理解する
のどちらですか。
1)なら話はしません。以後、基本的に関わりません。
2)なら、何を根拠にそう書いたのか説明して欲しい。
Yさんが私を非常に信頼していることは、私との関係を快く思っていない
▲▲さんだって否定しないでしょう。
彼女に関しては体を張ってきたという自負がある。
喧嘩の実績を書いていないからというなら、少林寺3段の人相手にも
ヤクザ相手にも負けなかったととりあえず書いときます。

私が腰抜けであるか否かと関係なく、「そう思ったのが事実だから」――
とか、もし考えるなら、●●さんは誰のどんな意見に対しても
謝罪を求めないことです。
誰かがあなたを怒らせるようなことを言ったとしても、
その人がそう思ったことは事実なのですから。
▲▲さんに謝罪を求めたこと自体を詫びるべきです。

わかりますか。
ひきこもりの侮蔑するのは許せないが、他の人は謂れもなく侮蔑していいとかいうなら、
あなたのしていることは筋のまったく通らないことだということを自覚して下さい。
追加で希望を書けば、この投稿に反応する前に、T子さんのつぶやきで言われたことを

読み返してみて下さい。では失礼。

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さて、倫理観の強いという●●さんはどんな答えをするのかと思ったら、レスを付けずに削除。

仕方がないので、Yの掲示板に投稿したら、これも5分もしないで削除された。呆れてものが言えなかったが、「呆れました」と投稿したら、これは削除されなかった。

深夜になって、謝ればいいのでしょという感じで謝罪が載る。削除したのは、自分個人宛の投稿であったからというのが理由のようであったが、全然理解できない。そして、鬱でぼろぼろなので勘弁してほしいという話。

読めば解ると思うけど、私はいきなり謝罪を求めたわけでも罵倒したわけでもなく、説明してほしいと言っただけなのに、攻撃されて傷ついたという態度であった。

その●●さんの相棒にあたる人が、身を呈して●●さんをかばったのには心を打たれたので、その相棒の人の案に乗ることにした。


8月25日

1日中、出かけもしないでネットで検索していた。後で気づくと食事もとっていなかった。


8月24日

先月の給料日のときも、午前中に入金されておらず、のみならず2時を過ぎても入金がなかった。入り次第、振り込みをする予定はパー。徒労の後、会社に戻ると、振り込みが3時過ぎてしまったけどいいかなとダンディ氏から電話があったのだった。

これから振り込んだら明日になるけど、手渡しとどっちがいい?と訊かれるならまだわかる。先に振り込んでしまって、3時過ぎっちゃったけどいいかな?と訊かれて何を答えたらいいのだ。苦笑しながら、いいですよと答えたのが先月。

今月も2時まで待ったけど入金されていなかった。おまけに8月10日に私に支払うはずのものを忘れていて、尋ねると

「あっ、忘れていた」と言っていた。忘れて遅れたなら、すぐに支払いそうなものだが、今もって支払われていない。

こんなことは仕事のイロハだろう、とか私に高圧的に説教するのだが、給料日の午前中に振り込まれているのは、会社の基本であろう、と私は思う。


8月23日

アルミ臭くないご飯を食べるために、電気炊飯器の買い替えを検討するが、自分の希望に合うものがなかなかない。ネットで色々検索していると、ふと電気圧力釜というものを見つける。

ナショナルのSR-PM32(定価29000円)。中に土鍋を入れて使うことが可能であるというので、これを買おうかと思った。

ヨドバシに行って尋ねたら定価の8がけで買えるとのこと。これで、おいしい玄米を炊いて、新しい生活の準備をするのだ。


8月19日

毎日、寝ころびながら読んでいた(不心得ですな)五井昌久先生『聖書講義』(白光出版)を読み終える。

午後3時、池袋でダンディ氏と待ち合わせ。ダンディ氏の会社に以前に勤めていて、今も社外にいながら、技術顧問になっているというS野氏に会う。オタクっぽい人を想像していたが、全然違う。私が今まで会った人の中でも、屈指のすっきりした顔立ち。もう結婚しているということであったが、男が見ても爽やかな2枚目である。

S野氏は足が悪くて養護学校の出身で技術系の学歴はないのだが、彼の母親が、ダンディ氏の会社にうちの息子で勤まるなら雇って欲しいと電話してきて、そのまま雇用。ダンディ氏の会社で独学でネットワーク関係の技術を身に付けて、今や、ネットワーク関係の会社の基礎研究員という立場である。半端でない努力をしたのだろうと思う。が、それを感じさせない爽やかさがいい。全然期待していなかったのだけど、いい人でした。ちなみに、この会合は仕事扱いにしないとダンディ氏は前もって言ってました。

ダンディ氏と別れて秋葉原へ。ネットで検索しておいた自作キットを買う。本当はもっと早く来て、久しぶりの秋葉原を散策したかったのだけど、池袋での会話が長引いてしまい、まっすぐキットを買いに行かないと閉店してしまう時間になっていたので、直行。買った後は買った後で、両手塞がった状態で閉店間際の秋葉原を回る気もせず、会社にキットを置きに渋谷へ向かう。

ダンディ氏はLinuxに御執心で、自作マシンにLinuxをインストールすることを私に言いつけていたのだけど、S野氏がFreeBSDの方を勧めたので、あっさり変更。意外だったのは、自作キットを購入したパーツ屋の店員がFreeBSDのことを知らなかったこと。動作確認したことがなくても、名前ぐらい知っていていいのではないかと思うのだが。

Yが入院後、唯一(だと思う)電話連絡している地元の大事な人に、私は「毎日、ミッションしている」とYに伝言しておいてほしいと頼んでおいた。で、今日、彼の元にYから電話があったので、伝言を伝えたと彼からメールが来た。「ありがとう」と心を込めてYは答えてくれたと彼は書いていた。元気に治療に励んでいるらしい。

Yが入院する前には、今日、彼女は上京し、一緒に暮らす約束になっていた。


8月18日

アクセスログを見ていると、ここしばらくの間、「随想」や「日誌」に初めて来る人が多いので、どこかでまたリンクされているのかと検索エンジンで逆リンク検索をしてみた。すると、「日誌」にリンクしているところは見つけられなかったが、4月に2ちゃんねるのあるスレッドで「随想」の「奥崎謙三の悪口」がリンクされているのを発見。全然気づかなかった。そんなにアクセスが増えた記憶もないし。同じころ、とあるTVディレクターのページで同じく「奥崎謙三の悪口」がリンクされているのも見つけるが、やはりアクセスが気づくほど増えたという記憶がない。2ちゃんねるでリンクを付けられて困った人の話を何人か聞いたことがあるが、私はカスリもしていないみたい。

サーバーマシンの自作をダンディ氏に言いつけられている。最初、仕事だと思っていたら、「キミのスキルアップになるのだから、半分はキミ個人の課題」ということで、半分仕事ということになる。でも締め切りはある。そのための自作PCのキットを秋葉原に買いに行く予定だったが、雨のため、中止。

白檀の焼香を近くの仏具屋で買う。1000円。普段、使うためのロウソクを、いつものスーパーに買いに行くと、いつも使っていた水晶ローソクがなくなっていて、違う銘柄になっていた。水晶ローソクという名前が好きだったので、少し残念。


8月17日

昼休み、職場に一番近いマンガ喫茶に入る。Yの好きな野中英次作画「魁(さきがけ)!!クロマティ高校」(「週刊少年マガジン」連載)の単行本を読む。おもろい。同じ作者の「課長バカ一代」(同じく講談社)もおもろい。まっとうすぎるぐらいの馬鹿馬鹿しさが笑える。

仕事の帰り、ロフトでロウソクを買う。紫色なら別に香りなどなくても私の用途にはOKなのだが、英国王室御用達のラベンダー・アロマキャンドルが、一番希望に近いのでそれにした。1本200円。

渋谷の大盛堂で、風水師・御堂龍児氏主宰の風水気学研究所発売の「八卦風水香り袋」を買う。1500円。

帰宅して、玄関に下げてみた。その香り袋に使われている「檀香末」について調べる。何のことはない。白檀の粉末ことであった。


8月16日

この日は野良猫4匹、飼い猫1匹を撫でることができた。

朝見た夢にはYが出てきた。私の部屋に来るのだが、部屋がちらかっているのにしょんぼりとしていた。

部屋を片づけなければ。いつYが来てもいいように。


8月15日

食事休みのときにLに電話をかける。14日か15日に会いたいとメールを寄越していたので、15日にしようと言っておいたのだ。電話をかけるとLは寝起きだった。電話で起きたという感じ。食事休みで電話をかけているというとLが驚く。Lは、8月15日前後は日本人はみんな休むと思っていたらしい。休みのはずの私とどこかに出かけたかったらしいが、それなら先に決めとかなきゃ、どこにも行けないだろ。渋谷に出てきたいというので、仕事の後、109で待ち合わせて、入ったことのない居酒屋に入る。

お盆というものが今の中国にあるのか尋ねると、それに相当するものは4月にあるらしい。仏式のはずはないだろうし、道教式なのかとLに尋ねるが、そもそも道教という括りが共産党政権下の教育を受けている彼女にはあまりないみたい。先祖のことを祈る日であるということしか判らなかった。

たまさか、8月15日なので、戦争の話にもなる。Lは笑いながら、小泉首相を殺した人には億単位でお金をあげると言っていた。私はいいけど、そんなこと他の日本人に言っちゃ駄目だよと釘を刺す。

やっぱり小泉首相が靖国神社に参拝したことを怒っているようであった。私は、それを直接批判せず、文化大革命で殺された人たちの話をした。うっすらLも覚えているようであった。「あの頃の、中国の人、ヘンだったのよ」とLが言う。逆らうこともできずに従ったり殺されたりした人たちは「犬死にであったのだ」と彼らに面と向かって言えるのだろうか、とLに問うと、「みんな昔の話、リウカさんや今の日本の人、悪くない」と話題を変えたがっているようであったので、それ以上、そのことを話さなかった。

特別、小泉首相の肩を持つ理由は私にはないのだが、私は国を代表する人が戦没者を祀っている場所を参拝するのが悪いと思っていない。手続き上の問題でいえば、それが特定の宗教法人であることはあるが、戦争犯罪人も一緒に祀ってある所に参拝するなんてと言っている、日本国内の左翼系の人には、ダブルスタンダードを感じる。

犯罪を犯し、刑務所に入って刑期を終えて出所してきた人たちに「元犯罪者」と目を向けるのは差別だ、と進歩的知識人(もはや死語ですな)が憤るなら、裁判の結果、死刑との判決を受け、刑死した人をその死後まで永久に犯罪者と見るのはおかしいと私は思う。私怨で言うのなら解る。が、それが当然であるかのようにマスコミや外国が煽るのは見ていてすごく嫌な気分になる。死刑にされても恨みに思っているというのなら、それは法規上の問題ではないのだから、中国や韓国は、今度は、そちらから宣戦布告でもして戦争をすればいいのである。そして、気の済むまで日本人を蹂躙すればいいのだ。

それ以前に、私は、終戦当時の日本指導者などを「戦争犯罪人」と断定した東京裁判が裁判として成立したと思っていない。戦勝国が敗戦国を裁くなどというのはおかしい、という立場を東京裁判で貫いたインド代表のパール判事の見識に対して、私は一人の人間として多大な敬意を払う。「平和に対する犯罪」、「人道に対する犯罪」(いずれも、東京裁判における「罪状」)などを裁く法律はそもそも存在しないのだから。東京裁判は裁判の形を借りた全然別のものということだ。

パール判事のみならず、他の国の代表判事でも、この裁判は裁判たりえていないとさじを投げた人がいたという。

珍しく断り書きを入れることにするが、私は別に日本万歳の右翼ではない。東京裁判は、裁判として成立するための要件を著しく欠いたものであるということが第一。第二に、それを裁判として認めるなら、判決通りの刑罰を受けた人を、その受刑後まで犯罪者呼ばわりするのは、法社会としてはおかしいだろということ。

Lは私の目を見て、私の目はすごく色が薄いと言う。ある傾向の人は、どんどん、瞳孔の色が薄くなるというのは個人的に確信を持っている。私の手を取ると、いつもLは、私の手が女の子みたいに柔らかいと言う。Lからしかそれを言われたことはないのだが、私はそれを嬉しく思っている。


8月13日

夜、電話が鳴り、出てみるとN田くんであった。ちょうど日誌に彼のことを書いた後だったので、ちょっと共時的。話が長引いたところで、彼が母親の話をし始めた。彼の母親は、一人息子である彼の結婚式にも出てこなかったという変わった人で、彼曰く「引きこもり」だと。引きこもり歴30年のその母親の引きこもり度がさらにアップして、母親の住んでいるアパートの大家から、彼のところに電話が来るのだという。全然、洗濯物も干されないし、買い物に出ている様子もないし、明かりもついてないから、生きているかどうか確認してくれ、と。幸いなことに生きているのだが、前は生活費を渡して、後は引きこもりでも放っておいたけれど、現在は、買い物から身の回りの世話までしないといけなくて、おかげで鬱になっていると彼が言う。彼は非常に忍耐強い人間であるのだが、その彼が鬱になってしまうというのは、正直驚きだ。

それから職場の不条理話がてんこ盛り。もう3X歳だというのに、オレらの時代はいつ来るのだと笑いながら言う彼。「作らなきゃ来ないだろ」と私は答えた。


8月12日

ミッション。

ずっと前にN田君から、吉祥寺のDisk Unionに私がずっと探していたCDのボックスセット4組のうち、3組があると連絡をもらっていたのだけど、全然、そのようなことに割くお金がなかったので、せっかく教えてもらいながら行っていなかった。教えてもらったのに悪いと思って吉祥寺へ行ってみる。もう、なかった。当たり前か。

吉祥寺に来て何も買い物しないというのも無駄足のようでいやなので、ナチュラル・ハウスで(有)森修焼のアーススタビライザー(5500円)を買う。家のブレーカーの上に置くと屋内の電気状態が良くなるというもの。書いてある通りの効果が出るなら5500円は安いだろ。ちなみにチラシに載っている体験報告はこんな感じ:静電気対策で室内が快適になった/テレビの画面が鮮明になり、ホコリの付着が減少した/換気扇・掃除機の音が静かになった/省エネになった(電気代が10%位下がった)/アレルギー症状が出なくなった/体が軽くなって肩こりもやわらいだ、などなど。

もともとは鉛やカドミウムを一切含まない食器を作っている会社で、割と信頼している。効果があってくれると良いのだけど。ちなみに1987年に神奈川県の保健所が市販の食器50体を検査したところ、うち41体から鉛を検出したのだと、おお怖。

夜、久しぶりに垢すりに行ったら、9時で営業が終了と言われた。以前は10時過ぎでもやっていたのに、残念。


8月11日

10時の約束だったのに目が覚めると10時20分であった。別に夜更かししたわけでもないのに。こんなに遅く目が覚めたのは久しぶり。そんな余韻にひたっている暇はない。まずは詫びの電話。13時に予定を変えてもらった。すみません。長いというより、データの重い夢を見ていたような薄ぼんやりとした記憶。

昨日、借りて、点けたまま寝てしまった『アヴァロン』を最初から見る。映像は奇麗だったけど、結末がついていないと思った。本人が病院で廃人になっているのに、クラス=リアルで活動しているマーフィーは一体何のデータなのか。

九姉妹も出てこないし。続編でもあるのかしら。

ビデオを見終わって、身支度すると丁度良い塩梅の時間になり、そのまま新宿へ向かう。A会の会長の仕事。途中、他の人の話も聞こうということで、御年79歳のO氏に来てもらう。私はO氏には何度も会っているのに、O氏は「初めまして」と宣う。あれあれ。この日、聞いた話ではないけれど、この方は終戦後、シベリアに抑留された経験がある。大蔵省にずっと勤務していたという一見暴力とは縁のなさそうな御仁であるが、若い頃から武術をたしなんでいて、収容所で消灯になると抜け出ていって、闇に乗じてソ連兵をボコボコにして、何くわぬ顔で宿舎に戻ったという話が、キャラとギャップがあって印象的だった。あと、健康法として西勝造の西式も若い頃からやっていて、ろくに着るものもない極寒の地で、金魚運動をして凍傷から逃れたという話も面白かった。ここまで命がけで健康法を証明した人は熱心にやっている人の中にもおるまい。

でも、この日のO氏は関係ない話ばかりするので、せっかく呼んだのに会長の方が、もういいですよという感じで打ち切ってしまった。

前払いで報酬を受け取る。非常に助かります。会長。

お金も入ったことだしと、Rに教えてもらった健康サロンに電話して、プロポリスと中国セロリを買いに行く。

プロポリスと中国パセリは体内にたまった金属毒素などを対外に排出するためのものである。プロポリスだけで十分と言われているのだけど、中国パセリを併用したら治るのが早いでしょうと言われたので両方、買うことにしている。二つで2万5千円。安いと言える値段ではないが、これで治るのなら安いものでしょう。

●ブラジル純正プロポリス 総発売元:(株)一光社 商事部 03-5817-3755

●中国パセリ 発売元:(株)太陽生命科学研究所 086-234-2201

サロンの人との会話の中で、K下さんという人の話題が出た。ここのサロンに通っていた(過去形)人で、私はRと食事したときに、なぜかK下さんが付いてきて、それで会ったことがあった。その時も、突然、泣き出したりして、不安定な人だとは思っていたのだが、それが最近、亡くなった祖母の霊のせいであるという。

代々、天台宗だったのを、その祖母はR校正会に入信し、熱心な信者であったらしい。嫁は真光の信者とかで、そのお婆さんが亡くなったときに、真光の方法で葬儀をしたとか。それが無念で孫娘に取り憑いたという話。それを解決するために、K下親子はまた違う新興宗教もどきのところに首をつっこんだというから、聞いていて、なんだかなぁと思った。

サロンに行くときも帰るときもスコールのような土砂降り。東京の熱帯化を思う。

思いつきで六本木のあるショールームに初めて行くが、営業時間が過ぎていた。Waveがなくなっているのが寂しい。知っていても、何か欠落感を感じる。

知らないルートで帰ろうと思い、大江戸線に乗ったが、あまり良い印象はない。まず、大江戸線の六本木駅、色使いが下品で、案内が解りにくい。電車が小さいのはどの駅でも同じことだけど、改めて小さい車両だなと思った。

帰り道、『アヴァロン』を返却して、『アヴァロン』に広告が入っていた『漂流街』を借りる。帰宅して、ミッション。

『漂流街』を見る。理屈抜きで見れる映画。自分の愛した女性に対して、どれほど体を張ることができるのかということも考えてみたりした。


8月5日

父の墓の開眼の日である。兄夫婦は、日曜日だったら仕事を休まないといけなくなるから(兄の仕事の休みは月曜)と、曜日を月曜にするように母親に強く言っていたのだが、親戚がそれを聞いて、それなら兄が来なければいいだろという話でまとまってしまい、この日になった。

駅で親戚と待ち合わせ。あるおばさん夫婦が来ない。変だ変だとうろうろしていたが、全然来ない。先に行ってくれと母に言われるが、喪主がいないで先に行っても仕方ないだろと答えた。

20分ぐらい待っても来ないし、電話をかけても通じないので、墓地へ移動する。すると、そのおばさん夫婦は先に墓に来ていた。駅での待ち合わせを伝えたつもりの母が間違いで、おばさん夫婦は、その話を聞いていなかったらしい。

葬式の時の僧侶の朗々とした声明と違い、浪花節のようなお経をあげる僧侶であった。仏壇用に新たに買った大日如来の像を、開眼のために僧侶に預ける。

墓の開眼した後に、大日如来の座像の台座を持って、香の上で回そうと僧侶がした瞬間、台座と本体が別々であるその像は、台座だけ僧侶の手元に残り、大日如来は香炉の灰の中にぽろりと落っこちた。

何やってるの!

真後ろにいる連中は見えなかったろうが、私には見えた。僧侶は焦って、灰の中から大日如来を拾い上げると、お経をあげながら、灰をふき取る。

終わった後で、弟に、お前には見えなかったかもしれないが――と言いかけたら、「いや、オレにも見えた」と弟はあっさり言った。

式の後、親戚に食事を振る舞う。兄がいないので、次男である私が終わりの挨拶をした。何も用意していなかったが、まぁ、それなりに誤魔化す。親戚に「ふつつかな息子ばかりで」と言ったのは、本当のことだ。父親の墓の開眼に出ないで、仕事に出る長男というのはねぇ。

とはいえ、葬式と結婚式とでは違うけど、母の父、つまり私の祖父は、母の結婚式の日もフツーにお店を営業して、式に出なかったというから、そういう血があるのだろうか。


8月2日

OJの誘いで、彼女のヨーガの師匠(日本人女性)の兄弟弟子(インド人男性)の講話を聞きに行く。滅多にない機会であるというのがOJの言い分であった。特別感動はしなかったが、帰りしな、そのOJの師匠の女性に、「あなたは非常に穏やかな波動をしているわね」と言われ、私は私で以前、自分の師匠に言われたことが少しは改善されたかなと思った。ずっと以前、リウカの言葉は人を傷つけるから、徹底的に優しくすることを学ぶように言われたのだった。

帰りにOJらとファミリーレストランで食事をしながら歓談。


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