FRACTURE 台詞集

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FRACTURE

p.3

カボチャ:中学一年の女子生徒が「恨んでやる」という走り書きのメモを残して自宅で首をつって自殺した。

p.4

ロボット:夫人の方は手足をたち、目をつぶし、耳をつぶし、声をつぶす薬をのませ、便所において人豚と名づけた。当時の便所は豚を入れて人糞をくわせたからである。

カボチャ:「人々はローションや化粧水、さらには尿まで飲んで、のどの渇きをうるおした。中には人の尿を欲しがって、殺し合いのケンカまであった」と語っている。

カボチャ:「ちょっと席を譲って」とたのんだところ「わしらは金を出して乗っとるんや。あんたはタダやろ」とくってかかり、三人の高校生がカバンで頭を殴ったり、義足をけったりして、

ロボット::ハンマーで後頭部を殴られてほぼ即死させられたあげく、寂しい場所まで運ばれ、まずドリルで額に穴があけられる。次にそこに六インチの釘が打ちこまれ、体を切りきざまれたすえに両眼をえぐりとられていた。地面には十字のマークが描かれ、そこに死体が横たえられていた。

p.5

カボチャ:「団地内の新聞には必ず自殺の記事が出るので、九十八人目も九十九人目も、みんな知ってましたよ。百人目といわれても、もう何てこともないですね。マンネリ化というか、昔はサイレンで家を飛び出したもんですが、このごろは『また落ちたんじゃないの』って気にもとめなくなりましたね」

ロボット:昨年ごろから、信者らに死後魂が昇天して「仙人」になれれば、いかにすばらしい生活と幸福が待っているかと説き始め、信者数人を狂信的自殺志願者になるまでに“洗脳”。さらに「仙人」になるには(1)身体を粉々にする“粉身法”(2)魂が仙人に発覚せずにに漂うに入水するという“招魂法”――の二方法しかないと説得するとともに“昇天”志願の信者に家屋を売り払うように命じ、家財道具の一部をだまし取った。 十八歳から四歳までの子供八人を“粉身法”で昇天させようと勧め、八人を爆薬をセットした洞穴内に連れ込み爆死させ、ひん死の状態で泣く子供たちを次々にナイフで刺し殺した。 さらに同年三月一日までに、別の信者の子供四人と妻一人を“招魂法”による“昇天”として、石を背負わせて田に突き落とした。

p.6

ロボット:市民は飢餓に襲われ一片の食物をめぐって骨肉の相争い、暴徒に最後の食物を奪われたひとりの若い母が憤りと狂気のあまり幼児のわが子を食った。

カボチャ:大学四年の女子です。現在、同じ大学のゼミで一つ年上の男生と四年前から交際していますが、彼の異常なほどの束縛に悩んでいます。例えば、アルバイト先まで様子を見に来て、男の人がいればやめさせられ、さらには浮気をしていると言い出すと、私の部屋、バッグの中、ノートまで細々調べる、といった有り様です。ひどい時には尾行したり、弟に私の生活態度を聞いたり、また休みの日は抜き打ち的に私の家に電話をかけ、もしいないと「お前は浮気をした。殺してやる」とまで言い出します。 こんなことから、私の友人もだんだん遠ざかってしまい、今では独りぼっちになってしまいました。これまでに何回となく別れ話を持ち出しましたが、彼は「愛しているから束縛する。逃げたらお前は不幸になる」などと、信心している宗教の力で脅迫します。交際した当初はとても明るいしっかりした人、というイメージの彼でしたが、一年過ぎたころから今のような異常な性格になってきました。どうしてだか、原因がわかりません。 彼への愛はすでに消えましたが、人としての同情心はあるつもりですので、精神病的なものなら、私のできる限りのことをして治ってもらいたいと思っています。よきアドバイスを。

カボチャ:中三の女子。今、日常生活がとてもつらくて、まるで化け物のの世界にいるような気がしてたまりません。学校に行くと、クラスの人たちから「バカなのに勉強してる。あれでも進学率の高い高校をねらっているのか。アホかあいつは」と毎日のようにいわれ、自分自身わからなくなってしまったからです。それというのも、自分では気がつかなかったのですが、何をする時にでも人の顔を見なければできない癖があるのです。クラスの人が「あの人いつも私を見ている。少し頭がおかしいのでは」と陰で話しているのを聞き、初めてこのことを知ったわけです。そういわれれば、黒板の字をうつすにしても、私には斜め前にいる人の顔も見えれば、横にいる人の顔も、さらには斜め後ろの人の顔までも見えてしまうのです。最近では、意識をしていない男子とも目が合い、何だか恐ろしくなってしまいます。 今では学年中で「いやみたらしい女だ」といわれる始末です。特別仲のよい友達も態度が変わり、話し合っていても、お互いにうそのを顔を作っているようで悲しくなります。もうみんなから見放されたようにしか思えません。私のために友達や両親、そして大好きな先輩にまで迷惑をかけ、生きる気持ちもありません。これからどうしたらよいのでしょう。

カボチャ:真夜中、「死ねばみんなが信じてくれる」と、カレッジの三階の窓から飛び降りた。この時は背骨の下の骨やカカトを骨折しただけで病院に収容され、治療を受けていたが、同月三十日未明、突然、肺内出血を起こし、だれにもみとられずに病院のベッドで亡くなった。

p.7

おっちゃん:「個人の無意識が、時として物質世界に直接影響を与えることがある。たとえば、ポルターガイスト現象やサイコキネシスのように。集団の無意識は、個人の無意識よりはるかに大きな力があり、必要条件が満たされれば、思念をそのまま物質化できる。それは物体であれ、生物であれ同様だ。

カボチャ:少年は「前から先生には冷たくされていたし、たまたまこの日、学校近くにいったら先生が出てきて、早く帰れといわんばかりの態度をとられたたので、カッとなって刺した」と話している。

おっちゃん:地球人のある集団が「心理的に操作された幻想の投影を行なう」方法を発見し、「遠距離から、被験者の心霊運動の能力を支配、制御し、……実体すらつくり出す映像の投射を行なっている」という説である。この集団は、大衆に地球外からの訪問者の存在を信じ込ませ、文明の合理的構造さえ崩しかねない非合理的信仰をあおり立てている、というのである。

p.8

おっちゃん:普遍的無意識が「あまり長く抑圧され、突如爆発して世界を圧倒し、……戦争、無政府状態、ファシズムといったあらゆる社会的政治的形態をもって、……狂気と迷信と恐怖の時代へと導くことになる」また、「無意識がもはや抑圧しきれなくなった時、科学や技術、文化、理性、行動など、全ての意識的な心がなしとげてきたものを、解放された無意識が破壊するだろう。新しい不均衡のもとで、霊的暗黒時代が地上をおおうだろう」

ロボット:「私を獣の餌食にしてください。それが神に到達する道なのです。私は神の穀物であり、獣の歯に挽かれてけがれなきパンとなります。そして獣を私の墓場となし、死体の一片も残さず、永眠の際、だれにも面倒をかけないようにいたしましょう」と記している。そしてかれの願いはそのままかなえられた。

 


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